~法人編~
税理士は他人から税務相談や税務書類の作成の依頼を受け、その仕事をすることによって生業としています。そしてこの依頼人(クライアント)は、主に企業などの法人税務を目的とするものと、個人(個人事業主を含みます。)の税務を目的とするものに分かれます。
この記事では、企業などの法人税務を依頼する場合にはどのような内容のものがあるか書き、そこから法人にとっての税理士の存在意義を考えてみたいと思います。
まず、企業などの法人は一般的に、モノやサービスを提供するために、何かを費用をかけて仕入れ、また、人件費や販売・管理に係る費もかけます。そして、モノやサービスを売り上げて収益を上げることにより、成り立ちます。
そして、その売り上げた利益の一部から、法律に基づいた計算を行って税金を納めます。また、保有する資産にかかる税金や、その場所に居るだけでかかる税金もありますが、いずれも法律に基づいた計算を行って税金を納めることになります。
これらは確かに知識があれば、企業内で行うことはそれなりに可能ですが、非常に難しい割には常にあるような仕事でもないものです。しかし、いざ決算期や納税時期になったり、税務調査が入るとどの部署よりも忙しくなるという性質もあります。
つまり、日常的に専門で設けるほどではないのに、場合によっては会社に致命的なダメージを与えかねない税務調査からその身を守るため、いざという時には非常に難解かつ高度な知識を持つ人材も必要とするという、経営者からすると非常に面倒な業務と言えます。
そして、経営者を悩ますのは企業会計と税務会計の微妙な違いです。
企業会計では損失として計上されるものが、税務会計では損金に算入できず、その場合に税効果会計を適用して整合を取るということが代表例です。
例として、退職給付引当金や固定資産の減損などが挙げられます。
いずれも高度な専門知識もそうですが、常日頃からこれらをやっていないと簡単にできるものではないですし、完全にシステマティックにするにもそのカラクリを理解せずにやるには危険が伴います。
そのため、企業活動において税理士にその税務会計を依頼することは、必然と言えるでしょう。
また、日本における天文学的に累積された公的債務や増大する社会保障費に対応するため、消費税の増税が行われる見込みですが、これに伴って、他の税制を減免する等の経済対策が取られることも見込まれます。
消費税自体、95%ルールの見直しがされる等の税制改正も行われる上に、他の税制改正まで追い切れるのは、公務員や学者を除けば、専門知識を有し各種講習会も定期的に受講している税理士を置いて他にいないでしょう。
このように、元々難しい税務業務のうえに、頻繁に変わる税制に対応するためには、企業活動を継続する以上は税理士に頼まざるを得ないと言えます。
~個人編~
税理士は他人から税務相談や税務書類の作成の依頼を受け、その仕事をすることをその生業としています。そして、この顧客は、主に企業・法人などの法人税務を目的とするものと、個人(個人事業主のみならず一般人も含む。)の税務を目的とするものに分かれます。
この記事では、個人に係る税務を税理士に依頼する場合にはどのような内容のものがあるか書き、そこから個人にとっての税理士の存在意義を考えてみたいと思います。
まず、個人が税理士に税務を相談したり、申告書類の作成を依頼したりするのはどういったケースか考えてみましょう。考えられるのは、「個人事業主の青色申告」「マイホームに係る税務相談」「相続税等の資産の自己評価が必要な申告」の3つが代表例と言えます。
まず「個人事業主の青色申告」ですが、これは商工会議所のサービスで賄える場合もありますが、節税やいざ税務調査が入った時に責任をもって対処してくれる税理士に頼むべきであると言えます。
商工会議所のサービスは確かに低料金で公立性・中立性はあると思いますが、基本的には相談所に過ぎず、その責任はあくまで自己責任となります。税務調査が入って指摘されても、完全に責任を負ってくれるわけではありません。
この点、税理士は税理士法において税務代理といって税務調査に立ち会うことや不服申し立てをすることを明記されていますので、しっかりと責任をもってその職務を果たしてくれます。
特に近年では、不動産経営やインターネットビジネスで副業をされる方が増えていますが、本業に加えて副業も行い、さらにこれらの税務にまで精通するのは至難の業です。また、副業で税務調査が入ってしまうと、本業にも支障を出しかねません。
そのため、青色申告をされる方は、専業・副業を問わず、リスク回避のためにも税理士を活用すべきでしょう。
続いて「マイホームに係る税務相談」ですが、これは例えばマイホームを買い替えたりした場合に特に税理士に相談する必要が出てくると思います。計算も複雑ですし、損金処理できるものを落とすと必要以上の税金を納める必要も出てきてしまいます。
最後に「相続税等の資産の自己評価が必要な申告」です。該当する方が少ないと思われがちですが、今後、相続税の税制改正によって納税対象者が増えることは確実ですので、少しでも親御さんに資産がある方は、今の内から税理士探しをすべきでしょう。
相続税では、その課税標準(税額算定の基となる資産の価格)の出し方が財産評価基準によって定められていますが、一般の人がおいそれとできるものではありません。この点、相続税を扱える税理士に頼めば安心できますね。
特に最後の二つは、一生に一回あるかないかといったことですし、そのような仕事だからこそ、きちんと調べたうえで頼むべきです。
最近では税理士の紹介サービスも充実し、比較サイトもできてきましたので、それらを活用してマッチングする税理士を探しやすくなっています。行き当たりばったりで納税損をこかない様に、備えておくべきですね。